思い出に残る映画館「ネプチューン」
アメリカで初めての映画館も、前述のK子に誘われて体験。
「ネプチューン」という、学生街のど真ん中にある安い映画館で「日本の映画が上映されている」というので、遅い時間にもうひとりの日本人の女の子と3人で足を運んでみたのです。
ところが、目的の映画ではなく、わけのわからない映画が始まってしまいました。
英語が聞き取れず意味不明なばかりか、いきなり観客席とスクリーンのあいだに映画の登場人物と同じコスプレ?!をした人が何人か並んで映画と同じパフォーマンスをし始めてビックリ。
それどころか、映画の中でお米をばらまくシーンがあるとお米が周りから降ってきたり、水が飛んできたり、とにかくしっちゃかめっちゃか(@_@)
観客たちは、私たちのように驚いているようすはなく、むしろ喜んで歓声をあげたり拍手をしたり、とにかく映画館全体で楽しんでいる雰囲気に圧倒された日本人3人でした(笑)。
アメリカの映画館って激しいな〜、という感想を持ってしまった私ですが、あとで「あれは特別だった」ことを知りました(笑)。ほかの映画館で同じ体験をしたことはないし、同じネプチューンでもほかの映画の上映中に同じ体験をしたことはありません。
じつは当時、夜間は日中とは別の映画を上映していたのです。
ものすごくヘンな映画だと思ったけど、「ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー」という、カルト的人気を誇る有名な作品だということもあとでわかりました。ティム・カリーやスーザン・サランドンなど有名な人も出演しています。
結局、あれ以来一度も見ていないので、どういう内容なのかいまだにわからないのですが(笑)…ということで今さらながらググってみました(笑)。
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↑邦題は「ロッキー・ホラー・ショー」で、「ピクチャー」が抜けてますね(笑)。
なお、原題は「The Rocky Horror Picture Show」です。
てかやっぱりいかにもヘンそうなポスターですよね(笑)
<追記>
上に貼ったリンクは中古品が買えるだけみたいなので、新品へのリンクも貼っておきます:
日本語のウィキのページ↓によれば、私たちの体験したことは「パーティ形式の上映」だったようです。
学生にやさしい映画館「ネプチューン 」
アメリカの映画館ってこういうものなんだ〜。と印象づけられてしまったこの「ネプチューン」、当時昼間の 入場料(matineeマティネーと呼ばれる)が2ドルか3ドルで2本立てが観られる、学生にとって非常にありがたい映画館でした。
(2005年撮影)
しかも毎週のように上映作品が入れ替わるので、チケット売り場に置いてあるチラシをもらってチェックし、毎週のように通っていた時期もありました。確か回数券のようなものもあって、それを使ってさらにお安く観ていたと思います。
また、古い作品も上映するためリピーターやファンが集まりやすいのか、拍手や歓声を聞くことも非常に多い映画館でした。
『オズの魔法使い』を観たときも『エイリアン』シリーズ2作を同時上映してくれたときも、ノリのいいお客さんたちとの一体感を味わえたものです。
『エイリアン』2作目でリプリーが例のスーツを着て現れたとき、観客みんなが拍手喝采、私もいっしょに歓声をあげられたのはとってもスカっとしました(笑)。
シアトルのランドマークとして、1992年の映画『シングルス』の冒頭で映ったときは、違う意味で歓声を上げてしまったものです(笑)。
シアトルを離れても、訪れるたびにネプチューンまだあるかな〜とチェックしては「おお、まだあった」と胸をなで下ろしていましたが、2011年、映画館としての90年の歴史に幕をおろし、改築されて劇場に生まれ変わったそうです。
私が通っていた頃もすでに古かったけど、90年も経っていたとは…。
今まで楽しませてくれてありがとう。本当にお疲れさまでした。
と心からねぎらいの言葉をかけたい気持ちです。
映画館でなくなったのは残念だけど、シアトルの歴史的建造物として指定されたのは嬉しいし、今後も劇場として活用されていくことは喜ばしいこと。
いつかまた中に入ることができたらいいな^^